彼岸から見た景色

思ったことを適当に描いてみるエッセイ

本気で始める趣味は形から入るべきだ

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先日電子ピアノを購入した。

我が家がピアノのあるおうちになってから10日ほどが経ったところで、少しずつ我が家の家具と馴染んでいっている。

あれから毎日30分~2時間程度練習していて、ドレミファソラシドも8分音符の100BPMくらいは余裕で弾けるようになってきた。

現在練習中の曲も、もうすぐワンフレーズなら突っかえずに弾き切れるようになりそうだ。

 

そんなこんなでそろそろ録音を視野に入れようかと思っているのだが、これがなかなか難しい。

私はアマチュア底辺ロックバンドを数年やっていた経験があるのに、パソコンに直で音を入力する録音というのをやったことがない。

以前youtubeに投稿した「ギター弾いてみた動画」も、全てiPhoneのビデオ録画したのをそのまま投稿したものだし、案外オーディオ類の知識に疎かったりする。

iPhoneのビデオ録画で撮った音源は、音が割れないように音量が大きくなったところでリミッターが掛かってしまうため、特にサビの盛り上がりのところなどで音が潰されてしまい、実はこれを音楽鑑賞用とするには適さないものになっているのだ。

 

高品質な録音の方法には大まかに2種類あって、ひとつはパソコンなどにケーブルを繋いで直接音を録音する方法と、もうひとつはスピーカーにマイクを向けて収録する方法。

後者は反響音が入らないように防音室で収録する必要があったり、マイクもスピーカー以外の余計な音が入らないように単一指向性のものを用意しなきゃいけなかったりと敷居が高い。

しかしいずれにせよ「オーディオインターフェース」というものを楽器とパソコンの間に接続して入力された音の大きさを調整してあげないといけないし、必要なケーブルの規格やパソコンの録音ソフトの設定だったりと、金も時間も知識も色々なものが必要になってくる。

数年前にゲーム実況をやっていた経験もあるのだが、そのときも思った通りの声の録音ができずに何時間も調整することがあったので、昨日電子ピアノの録音に悪戦苦闘している際もその時の記憶が沸々と蘇ったりした。

 

当初はiPhoneに最初からインストールされている「ガレージバンド」というアプリで音をライン録音できないかと試していたのだが、どうやらこれも特殊なオーディオインターフェースを挟まないといけないらしく、機材の値段がAmazonで6,000円と結構高いし、試してみて音が気に入らなかったり、そもそも録音できないなど失敗するリスクが高かったので、結局普通にパソコンで録音することにした。

昔とった杵柄とも言うべきか、数年前に使っていた安物のオーディオインターフェースは壊れておらず健在で、なんとか電子ピアノの演奏した音をそのままパソコンで録音することができたのだが、やはり安物の機材だからか音質はあまり良くなく、単音弾きだと音が小さく、コードを鳴らすと一気に音割れしてしまうような、どうにもピーキーな感じに録音されてしまうようだった。

色々試してみて、元の入力レベルをコードを弾いても割れないレベルまで小さくして、全体的な音の調整はパソコンの録音ソフトで編集することにしたら、とりあえずは聴けるレベルの音源収録ができそうにはなった。

まぁ、息子がギャーギャーうるさい中での調整だったので、落ち着いて聴くとやはり音楽鑑賞には耐えないものになるかもしれない。

 

そうしているうちに、昔ゲーム実況を始めたときにもっとしっかりした機材を買っておけば良かったなぁと少し後悔した。

録音をする中で結構重要な位置にあるオーディオインターフェースとマイクを安物にケチったせいで、結局ゲーム実況をしていたときも無駄に音質に悩むことになっていた気がする。

当時は別にお金が無かったわけじゃないが、まだ鬱病が治りかけで強迫性障害的な何かがずっと頭の中にあり、お金を使うことにメチャクチャ恐れていて、オーディオインターフェースは6,000円程度、マイクは3,000円程度(しかも無指向性)のものをAmazonでポチってしまった。

ゲーム実況ができなくなっても、どうせ音楽もやっていて機材の使いみちはあるんだから、それぞれ1万円くらいずつ足して形から入れば良かったのにと思ってしまう。

 

まぁ、そういった教訓もあって今回購入した電子ピアノは自分が欲しいグレードのものを妥協せず購入した。

音質は自分の耳ではかなり綺麗に聴こえているし、微妙なキータッチもキチンと反映してくれている気がする。

やはり新しい趣味を本気で始めるのであれば、道具は妥協しちゃいけないなと思う。